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老眼と遠視は同じ症状?原因や対処法の違いについて知ろう

遠視の人は老眼に気付きやすいといわれています。それは、遠視と老眼の症状に似ているところがあるため。とはいえ、それぞれの原因には大きな違いがあるようです。

そこで今回は、ほしあい眼科の星合繁院長監修のもと、老眼と遠視についてご紹介します。

目次

遠視と老眼の違いを解説
子どもにも起こりやすい?子どもの遠視について
遠視と老眼の対処法・予防法は?

 

遠視と老眼の違いを解説

近くのものが見えにくくなる点では同じように思えますが、遠視と老眼にはどんな違いがあるのでしょうか。

遠視と老眼はどう違う?

「遠視だと遠くがよく見えるのでは?」と思われるかもしれませんが、遠視では遠くのものも近くのものもはっきり見ることができません。それには、目に入った光の屈折の仕方が深く関係しています。

一方の老眼では、とくに近くのものが見えにくくなります。近くを見てから遠くを見たり、遠くを見てから近くを見たりするときにもピント調節に時間がかかるようになり、60代くらいまでピント調節機能は低下し続けます。

ちなみに、近視はどうでしょうか。近視も遠視と同じように光の屈折の仕方が影響するもの。遠くが見えにくく、近くはよく見えます。

乱視では、目の角膜や水晶体にゆがみが生じて光の屈折がずれるため、ピントが合いにくくなって、目に映るものがぼやけてしまいます。

遠視と老眼の矯正方法は同じって本当?

このような違いがある老眼と遠視ですが、実はどちらも凸レンズを使って矯正することがあります。

老眼では近くのものが見えにくくなるので、中央が厚い凸レンズで低下したピント調節機能を補います。一方、遠視では目に入った光の焦点が網膜の後ろで合ってしまうため、網膜にきちんと合うよう凸レンズで矯正していきます。

同じようなレンズを使いますが、それぞれの目的は異なっているのです。

遠視ってどんな状態?原因や症状は?

遠視についてもう少しくわしくみていきましょう。

遠視では近くも遠くも見えにくくなりますが、その原因とされるのが光の屈折異常です。私たちの目に入ってきた光は、角膜や水晶体を通った後で屈折し、網膜に像を映し出します。その情報が脳に送られることで、私たちは「見えた」と感じることができるのです。

ところが、遠視になると、目に入った光が網膜ではなく網膜の後ろで像を結んでしまう(ピントを合わせる)ため、目に映るものがぼやけてしまいます。これが光の屈折異常です。

老眼イメージ

遠視の人がなんとか自分でピントを合わせようとがんばると、目が疲れやすくなります。頭痛や集中力の低下につながることもあるため、メガネやコンタクトレンズで矯正して目にかかる負担を減らすことが大切です。

老眼ってどんな状態?原因や症状は?

老眼は、年齢とともに目のピント調節機能が低下することで起こる、老化現象のひとつです。近くのものが見えにくくなったり、ピントを合わせるのに時間がかかったりするようになります。

老眼になる年齢に個人差はありますが、近視、遠視、乱視にかかわらず誰もがいつかはなるものです。そのまま放置していると、目に負担がかかるだけでなく、頭痛や肩こりなどの症状につながることも。遠視と同じく、メガネやコンタクトを使って矯正します。

 

子どもにも起こりやすい?子どもの遠視について

遠視は、大人だけでなく子どもにも起こるもの。ただし、子どもは大人と比べて目のピント調節力が強いため、遠視があってもそれほど問題なく見えていることが少なくありません。

とはいえ、リラックスした状態できちんと見えているわけではなく、ピントを合わせるためにはがんばって見なければなりません。そのときに目が寄ったり、片方の目だけ使うようになって目が離れたりして、斜視(しゃし)になる可能性も考えられます。また、目が疲れやすくなったり、頭痛がしたり、集中力が低下したりといった不調も出やすくなるでしょう。

さらに、視界がぼやけている状態が当たり前になると、視力の発達に影響して弱視(じゃくし)になることも考えられます。

なにか特徴的な症状が出ていたら家族も気付きやすいのですが、遠視は外からはなかなかわかりにくいもの。三歳児健診や就学時健診などで視力測定をしたときに見つかることも少なくありません。

早期発見につなげるためにも、きちんと検査を受けましょう。

 

遠視と老眼の対処法・予防法は?

遠視や老眼になったら、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。おすすめの対処法や予防法についてご紹介します。

目に負担をかける習慣を避ける

遠視においても老眼においても、普段から目に負担をかけない生活を心がけたいもの。とくにスマートフォンやパソコン、読書、クルマの運転を長時間する習慣がある人は注意が必要です。1時間につき10分程度の休憩を意識してとり、目を休めるようにしましょう。

また、なにかを集中して見ているときは、まばたきの回数が減って涙が出にくくなり、目が乾いてしまいます。目を守る涙が減ると、疲れを感じやすくなることも。まばたきの回数を増やしたり目薬をさしたりして、目のうるおいを保ちたいですね。

メガネやコンタクトレンズで矯正する

すでに老眼や遠視になっている人は、無理をして見ようとせずに、メガネやコンタクトレンズで矯正することをおすすめします。メガネをかけたからといって、症状が進行することはありません。むしろ裸眼で見ようとするそのがんばりが目に負担をかけ、不調を招くことも考えられます。

見えにくさを感じたら、まずは眼科を受診して検査を受け、使用目的に合った度数を処方してもらいましょう。自分に合っていないメガネをかけ続けるのは目によくないので、定期的な検査で度数をきちんと調整することも大切です。

監修

星合繁 先生

星合繁 先生 医療法人社団豊栄会ほしあい眼科院長 / トラベクトーム研究会認定医師(緑内障手術)/ ICL認定ドクター(屈折矯正手術)

佐賀医科大学卒業後、同大学付属病院に勤務。三井大牟田病院、東京理科大学生命科学研究所、栗原眼科病院勤務(副院長)を経て、医療法人社団豊栄会ほしあい眼科院長に就任。

網膜硝子体手術や斜視手術を得意とし、白内障手術や緑内障手術、まぶた結膜手術など多くの執刀実績をもつ。