老眼・疲れ目対策

目が疲れやすい、目の調子が悪い。それは老眼の初期症状かも?
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<知っておきたい>老眼と度数の関係について理解しよう

老眼になると、近くのものが見えにくくなったり、ピントが合いにくくなったりと、いままでになかった変化が現れます。
そもそも老眼は、病気ではなく加齢にともなう生理現象のひとつ。60代くらいまでは、年齢を重ねるにつれてますますピント調節が難しくなるため、使っているメガネやコンタクトレンズの度数を調整する必要が出てくるでしょう。
そこで今回は、ほしあい眼科の星合繁院長監修のもと、老眼と上手に付き合うために知っておきたい老眼と度数の関係についてお伝えします。

目次

老眼について
老眼はいつから?年齢と老眼の関係について
一般的な老眼鏡の度数と年齢の関係について
老眼はコンタクトレンズでも矯正できる?

 

老眼について

その名前から、高齢でなるイメージがある老眼ですが、最近では30代後半から老眼のサインが出てくる人も確認されています。

老眼ではどんな症状が現れるの?

老眼で多いのは、近くのものや小さな文字が見えにくくなる現象。目から少し離したほうが見えやすくなります。

また、ピント調節に時間がかかるようになり、目線を近くから遠くに動かすとしばらくぼやけてしまうことも。とくに、夕方に見えにくさを感じる人が多くなっています。

老眼になる原因とその仕組み

では、いったいなぜ老眼になってしまうのでしょうか。

老眼イメージ

私たちの目には、「水晶体」というカメラのレンズのような役割をもつ組織があります。近くを見るときは、水晶体を支える「毛様体筋」という筋肉が縮んで水晶体が厚くなり、遠くを見るときは毛様体筋が緩んで水晶体が薄くなります。これが、いわゆる目のピント調節機能です。

残念ながら、年齢とともに水晶体の弾力性は失われ、厚さが変わりにくくなって、ピント調節力は低下していきます。水晶体を厚くするほうが目にとっては大変な作業であるため、近くのものから先に見えにくくなってしまうのです。

老眼と近視の違いは?

近視の人は老眼になりにくいといわれることがありますが、これは間違いです。老眼は誰にでも起こるもの。ただ、近視の人は近くにピントが合っているため、老眼になっても自覚しにくい傾向があるようです。

では、老眼と近視にはどのような違いがあるのでしょうか。

まず、それぞれの見え方が異なります。老眼では近くのものが見えにくくなったりピントが合いにくくなったりしますが、近視では近くのものは見えやすく、遠くのものはよく見えません。

また、原因にも違いがあります。老眼は、目のピント調節機能が低下することで起こるもの。一方の近視は、目に入った光の屈折異常によって起こるものです。

老眼の仕組み

目に入った光は、角膜と水晶体を通って屈折した後、網膜に像として映し出されます。網膜は、カメラでいうとフィルムにあたる組織。近視ではこの網膜の手前でピントが合ってしまうため、視界がぼやけてしまうのです。

 

老眼はいつから?年齢と老眼の関係について

一般的には、40代に入ってから老眼のサインが出ることが多く、60代くらいまで症状が進行しつづけます。

そもそも、目のピント調節機能の低下は、老眼になるずっと前から少しずつ始まっているともいわれています。つまり、ある日突然老眼になるわけではないのです。

 
 

一般的な老眼鏡の度数と年齢の関係について

老眼になったら、老眼鏡などを使って視力を矯正することで、目にかかる負担を減らすことがとても大切です。ピント調節機能の変化に合わせて老眼鏡の度数を調整し、視力を矯正していきます。

なにもせずに老眼を放置していると、頭痛や肩こり、食欲不振などの健康トラブルにつながることも考えられます。また、白内障や緑内障などの思わぬ病気が潜んでいることもありえます。

近くのものが見えにくいなどのサインが現れたら、なるべく早めに眼科を受診することをおすすめします。

老眼鏡の度数の目安は?

合わないメガネを使っていると、眼精疲労などの原因にもなりかねません。まずは眼科で老眼かどうかを確かめてから、運転やパソコン作業など、使用するシーンに合わせた度数を処方してもらいましょう。

もし使っている老眼鏡が合わなくなってきたと感じたら、以下のように定規を用いて簡易的に度数をチェックする方法もあります。

老眼度数の簡易的なチェック方法

ただし、こちらはあくまでも目安にとどめ、眼科でくわしい検査を受けるようにしましょう。年齢を重ねるにつれて見えやすさは変化するため、定期的に老眼鏡の度数を見直したいですね。

 

老眼はコンタクトレンズでも矯正できる?

老眼鏡だけでなく、コンタクトレンズでも老眼は矯正できます。また、コンタクトレンズを装着したまま老眼鏡を使う方法もあります。

老眼鏡にもコンタクトレンズにも、それぞれメリット・デメリットがあります。コンタクトレンズが向いているのは、スポーツなど体を動かすことが多い人、近視や乱視が強い人、視力の左右差が大きい人など。老眼鏡と比べて視界が広くなるのも、メリットのひとつです。

コンタクトレンズだけで老眼を矯正する場合は、遠近両用コンタクトレンズを使います。遠近両用コンタクトレンズとは、1枚のレンズに遠くを見る用の度数と、近くを見る用の度数が入っているコンタクトレンズのこと。使い方には少しコツが必要ですが、その便利さから選ぶ人も少なくありません。

目が見えにくい状態が続くと、体だけでなく心にも負担を与えてしまいがち。老眼になったら早めに老眼鏡やコンタクトレンズなどで矯正して、いつでもストレスフリーな視界を保ちたいですね。

監修

星合繁 先生

星合繁 先生 医療法人社団豊栄会ほしあい眼科院長 / トラベクトーム研究会認定医師(緑内障手術)/ ICL認定ドクター(屈折矯正手術)

佐賀医科大学卒業後、同大学付属病院に勤務。三井大牟田病院、東京理科大学生命科学研究所、栗原眼科病院勤務(副院長)を経て、医療法人社団豊栄会ほしあい眼科院長に就任。

網膜硝子体手術や斜視手術を得意とし、白内障手術や緑内障手術、まぶた結膜手術など多くの執刀実績をもつ。