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【医師監修】30代からのダイエットは体脂肪を減らして!食事で賢くコントロール

「ツライ食事制限やエクササイズに耐えてダイエットをがんばっているのに、なかなか結果が出ない……」
あなたのお腹まわりや下半身のムダ肉が落ちないのは、体重を減らすことばかりに気をとられているからかもしれません。

実は、30代からのダイエットは体重ではなく体脂肪を減らすことが大切
そこで今回は無理なく続けられる、体脂肪の正しい減らし方をご紹介します。

目次✍

どうして体脂肪を減らさないといけないの?体重を減らすだけじゃだめな理由
ダイエットで大事なのは内臓脂肪を減らすこと!
毎日の食事で体脂肪を減らしましょう!摂取したい栄養素は?
脂肪燃焼に必要な栄養素を効率よく摂取するために。血液検査も◎
ダイエットで避けるべき食品は?
おわりに

どうして体脂肪を減らさないといけないの?体重を減らすだけじゃだめな理由

ご存知の方も多いかも知れませんが、やみくもに体重を減らそうとすると、筋肉量が減ってしまうおそれがあります。
筋肉量が減少すると基礎代謝も落ちるため、結果として脂肪を燃やしにくい・痩せにくい体になってしまう可能性が。
代謝が落ちる30代以降の女性にとって、これは避けたいところです。
また、一時的に水分を減らして体重を落とそうとするのもNG。
体に不調を引き起こす原因となってしまいます。

つまり「体重を減らす=余分な体脂肪を減らす」という考えに切り替えて、代謝の良い体をキープしながら痩せていくことが大切なのです。

なお、厚生労働省の発表では、女性の体脂肪率は20~25%が「普通」、30%以上が「肥満」とされています。
ぜひ体重だけでなく体脂肪率も毎日測り、自分の体の状態を正しく知りましょう

出典:厚生労働省. “肥満と健康” e-ヘルスネット.
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-001.html

 

ダイエットで大事なのは内臓脂肪を減らすこと!

体脂肪には、「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2種類があります。

 ・皮下脂肪とは?

皮下脂肪は、お腹の皮膚のすぐ下についている脂肪のこと。
女性につきやすく、子宮を守るなどのプラスの働きもしています。

・内臓脂肪とは?

対して内臓脂肪は、内臓のまわりについた脂肪。
内臓脂肪が増える要因は、暴飲暴食やお酒の飲み過ぎ・食事バランスの乱れなど。
このような習慣が、肥満やさまざまな体調不良を招きます。
近年よく聞くメタボリックシンドロームも、内臓脂肪が多すぎるがゆえに生じる疾患です

スリムなボディラインと健康的な体を保つためには、この内臓脂肪を減らすことが大事になります。

ここ最近は、体は細いのに体脂肪率が高い「隠れ肥満女子」が増えているといわれています。
彼女たちの特徴は、筋肉量が少なく、内臓脂肪が多いこと。
心当たりがある方もいるのではないでしょうか。
こういった方も、健康的な体づくりのために内臓脂肪を減らすことが必要です。

・内臓脂肪が多いと、「痩せホルモン」も出にくくなってしまう!?

体重を見て驚く女性

本来、正常な脂肪細胞からは、アディポネクチン(脂肪燃焼・抗炎症ホルモン)やレプチン(食欲抑制ホルモン)といった、「痩せホルモン」と呼ばれる物質が分泌されています。
簡単にいうと、脂肪細胞が自ら脂肪を燃焼させる働きのある物質を出しているのです。

しかし、内臓脂肪が増えて脂肪細胞が肥大化すると、これら痩せホルモンの分泌量は低下してしまいます。
また、慢性炎症の原因となる脂肪肝や糖尿病・睡眠時無呼吸症候群・月経異常・妊娠合併症といった数多くの病気につながるリスクもあります。

毎日の食事で体脂肪を減らしましょう!摂取したい栄養素は?

健康的に無理なく体脂肪を落とすための基本は、一日に摂取すべきカロリーは維持しながら良質なたんぱく質や脂質を含んだおかずをしっかり食べお菓子やジュース、パンや麺をはじめとした糖質の割合を減らすこと。
そのうえで、脂肪燃焼に効果的とされている以下の栄養素を、積極的に取り入れてみてください。

◆体脂肪の燃焼を促すには、鉄が◎

豚しゃぶ肉

食べた物を効率よく燃やし体脂肪の燃焼を促すには、が欠かせません。
鉄は、豚肉や鶏肉などの肉類、イワシやサンマ、サバなどといった魚類に多く含まれています
肉や魚は一見ダイエットに不向きなように思えるかもしれませんが、鉄だけでなく良質なたんぱく質と脂質も摂取できるので、ダイエットにはおすすめの食材です。
このほか、ビタミンB群、マグネシウムも、脂肪燃焼をサポートするといわれています。

◆脂肪細胞の肥大化を防ぐには、水溶性食物繊維の摂取が◎

オクラともずく

脂肪細胞が肥大化するのを防ぐためには、「短鎖脂肪酸」の分泌を促すことが大事だといわれています。
また、短鎖脂肪酸には、腸管からホルモンを分泌させて、食欲を抑えたり、満腹感を持続させて食べすぎを防いだりして、肥満を抑制する効果も期待できます。
さらに、腸内を弱酸性にし、悪玉菌を抑えて善玉菌を増やす効果もあります。
オクラ・モロヘイヤなどの野菜や、わかめ・もずくなどの海藻類に含まれる水溶性食物繊維が、短鎖脂肪酸の材料になります。

脂肪燃焼に必要な栄養素を効率よく摂取するために。血液検査も◎

30代からのダイエットでは、いかに効率よく必要な栄養素を摂取して体脂肪を燃やせるかが肝。
自分に足りていない栄養素を知るために、血液検査を受けてみるのもひとつの手です。

血液検査によって、鉄やビタミンB群などの栄養素が足りているかどうかを推測できます。
生理のある女性の6~9割は「鉄欠乏」=鉄が不足していたり、鉄が使えなくなっていたりしています。
貧血がないために見逃されている鉄欠乏が、痩せにくい、体脂肪が落ちにくい原因になっていることもあります。

一度医療機関で検査をしてもらうのもいいかもしれません。

また、毎日の食事だけで必要な栄養素を補うのは難しい場合は、サプリメントの力を借りるのも賢い選択です。
こんなサプリメントを利用してみてはいかがでしょうか。

・鉄

女性は月に一度の月経で多くの鉄が失われます。
一般的に動物性たんぱく質に豊富に含まれる「ヘム鉄」の方が、胃腸にやさしく吸収が良いと言われています。

・善玉菌(乳酸菌・ビフィズス菌など)

胃酸に弱いため、生きた菌が届くのが理想ですが、胃酸で死んでしまった菌も善玉菌のエサとして有用です。
善玉菌で腸内環境を整えると、腸管からの鉄の吸収が良くなります。

ダイエットで避けるべき食品は?

以下の食品は、体脂肪を増やす原因となるため、控えましょう。

・お菓子やスイーツ
・ジュースや清涼飲料水
・果糖ブドウ糖液糖(甘みの強い糖で、清涼飲料水に入っていることが多い)
・スクラロース、アスパルテームなど人工甘味料
・精製糖(白砂糖)
・小麦
・果物

まとめ

年齢とともに基礎代謝量が下がり、痩せにくくなってくる30代。
30代からのダイエットの成功のカギは、体脂肪を効率よく落とすことにあります。
まずは、体重だけでなく体脂肪率を測る習慣をつけること。
そして、毎日の食事観を見直し、適切な栄養素をしっかりと摂るようにしましょう。
基本的なことを積み重ねていくことこそ、30代のダイエットを成功させる近道だといえます。
脂肪を燃やしやすく、溜めにくい痩せ体を目指し、がんばっていきましょう!

 

医療法人山口病院 精神科部長 (埼玉県川越市)

奥平 智之

奥平 智之 日本栄養精神医学研究会 会長、食事栄養療法倶楽部 代表

「メンタルヘルスは食事から」をモットーに、食事・栄養・漢方を重視した精神科治療を行っている。
『ココロの不調回復 食べてうつぬけ 〜鉄欠乏女子“テケジョ”を救え〜』(主婦の友社)を出版するなど、栄養精神医学の大切さを啓蒙している。
『貧血がない鉄欠乏』による心身の不調は、血液検査をしても見逃されているのが実情。
胎児の中枢神経系の発達などにも鉄が必須であるため、女性の鉄欠乏の問題は更に深刻。
鉄欠乏女子を“テケジョ”、鉄欠乏子供を”テケコ“と名付け、注意喚起をしている。