ヘルスケア

生活習慣病や老眼、むくみなど、年齢によって変化するカラダに関するカテゴリです。
生活習慣の改善など、トラブルの予防と対策を提案します。

月経前症候群は30代が最も深刻…上手な付き合い方は?

月経前症候群(PMS)とは、排卵してから生理が始まるまでの2週間ほどの間に起こる心と体の不調のこと。イライラ、情緒不安定、倦怠感、乳房の張り、むくみなど、さまざまな精神的及び身体的症状が現れます。自覚症状がほとんど出ない人がいる一方で、日常生活に支障をきたすほど重い症状に苦しむ人もおり、個人差が大きいことが特徴です。

今回は、悩ましいPMSを上手に乗り切る方法について紹介していきます。

ストレスの多くなる30代は特に要注意!

繊細でストレスが大きい人ほど症状が重くなる傾向があるといわれるPMS。その症状の重さは女性の年齢によって変わります。一般的に30代の女性に重たい症状が出やすいといわれています。

女性の30代といえば、仕事を持つ人なら責任のある役職について多忙な職務に追われて、主婦であれば家事や子育てといった負担が重くのしかかってくる世代。ストレスをためやすいライフステージにいる30代は、PMSの症状が深刻になりやすい条件が揃っているのです。

PMSをセルフケアで上手に乗り切ろう

日常生活の改善やセルフケアを試みることでPMSの症状が軽減できる場合があります。「PMSかな?」と思ったら、普段の生活に適度な運動を取り入れ、食生活を見直してみましょう。

 

1.有酸素運動をしよう

PMSの症状改善には、ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動が効果的です。目安としては、1回30分以上を1週間で3回程度。気分転換のつもりで無理のない範囲で行うことがポイントです。こうした運動はホルモンのバランスを整える効果があるため、普段の生活の中に上手く取り入れて継続して行うとよいでしょう。例えば、いつもよりちょっと遠いスーパーに買物に行くなど、運動とは違う目的を持つと気が楽ですよ。

 

2血糖値を意識した食事を心がけて

低血糖がPMSの症状を悪化させることをご存知でしょうか。かといって、血糖値を上げればよいというわけではありません。糖分を多く含むものを食べて血糖値を急激に上げても、しばらくすると急降下してしまいます。PMSの症状があるときは、チョコレート、ケーキなどの砂糖を多く含むお菓子や、白米や白いパンといった炭水化物など、血糖値を急上昇させる甘いものの摂取は避けましょう。どうしても甘いものが食べたい場合は、血糖値の上昇を緩やかにする豆類やいも類などを使った和菓子、炭水化物なら玄米やそばを選ぶこと。血糖値を意識した食事の摂り方を心がけてください。

 

3.カフェインやアルコールは控えるように

コーヒーや紅茶、緑茶、栄養ドリンクなどに含まれるカフェインはイライラなどの精神不調を増長させることがあるため、PMSの症状が出ているときはなるべく避けましょう。また、PMSの時期は体に水分をため込む働きのある黄体ホルモンが増えます。むくみが気になる方は、その原因となるアルコールも控えましょう。

セルフケアで改善されない場合は婦人科受診を考えて

最近は月経前症候群(PMS)という言葉が認知されてきたこともあり、その可能性を疑って婦人科を受診される方も増加傾向にあります。一般的な婦人科での治療は、ホルモンバランス調整効果のある低用量ピルなどを用いた薬物療法が中心となりますが、なるべく薬を飲みたくない、副作用が気になるといった方には、漢方薬を用いた治療を提案してくれる医院もあります。また、症状や患者さんの生活に合わせた生活指導をしている婦人科も。

 

きちんと対処すれば、PMSは改善することができます。婦人科の医師・看護師は患者さんの訴えをお聞きし、症状に合わせた対策を一緒に考え、すこやかに快適に過ごせるお手伝いをしていきます。医師の指導の下で、本来の30代の元気が取り戻せるよう改善を試みるのもひとつの手です。

伊藤宏一

伊藤宏一 医療法人社団 英ウィメンズクリニックたるみクリニック院長

日本産科婦人科学会専門医。日本生殖医学会生殖医療専門医。日本抗加齢医学会専門医。2006年兵庫医科大学大学院卒業。兵庫医科大学病院、府中病院、神戸アドベンチスト病院を経て、2016年英ウィメンズクリニック勤務。同年9月より現職。生殖医療(不妊治療)および女性医学(思春期から老年期まですべての女性のヘルスケア)を診療の中心に据え、最善の治療および予防策の提供を心掛けている。

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