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その頭痛、本当に風邪?風邪か花粉症かを見極めるには

花粉症シーズンは、ゆらぎがちな天候の影響で風邪をひきやすい季節でもあります。風邪と花粉症の症状はよく似ているため、ご自身の症状の原因をきちんと理解できていない方もいます。「風邪だと思っていたら、実は花粉症だった!」という声も少なくありません。そこで今回は、風邪か花粉症かを見極める判断ポイントについてご紹介します。

花粉症の基礎知識

日本人の4人に1人が罹患しているといわれる花粉症ですが、もっとも罹患者が多いのはスギ花粉症です。一般的にスギ花粉は1月頃から徐々に飛び始め、2~4月にピークを迎えます。ここ最近は飛散する期間が変わってきているようですが、少なくともGW前後までは気を付けたいところ。また、地域(海外を含む)によって飛ぶ花粉が異なるため、環境に応じた対策が必要です。

スギ花粉以外にも、春はヒノキやカバノキ科(ハンノキ、シラカンバ)などの花粉が飛散します。また、スギ花粉は秋にも飛散するので油断は禁物です。秋は、イネ科やキク科(ブタクサ、ヨモギ)などの花粉にも気を付けましょう。

花粉の飛散状況はネットなどで簡単に調べられるので、自分でこまめにチェックするように心がけましょう。

頭痛やめまいも?見分けのつきにくい風邪と花粉症の症状

花粉症の主な症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、そして頭痛やめまい。こうして花粉症の症状を並べてみると、風邪とそっくりだということに気が付きます。

頭がボーっとする感覚まで似ていることから、上記のような症状が現れたところで、ご自身が風邪なのか花粉症なのかを自己判断することは難しいといえます。自分の持つ知識だけで「この鼻水は花粉症のせい」「この頭痛は風邪のせい」と思い込んで、適切な対応ができていない方もいます。

風邪の症状との見分け方

適切な対策をして症状を軽く・早く抑えるためにも、以下を参考にして、ご自身の症状の原因が風邪なのか花粉症なのかを正しく判断しましょう。

例えば、花粉症にはない熱や関節痛、寒気などの症状がある場合は、風邪の可能性が大きいでしょう。また、毎年決まって春に風邪のような症状が出る方は、花粉症を疑ってください。家族にアレルギーの既往歴がある場合も同様です。

市販のアレグラやアレジオンなどの薬を服用してみるという方法もあります。薬を飲んで1~3時間程度で症状が治まれば、花粉症の可能性が高いでしょう。辛い症状が出ている場合は、早めに病院を受診してください。

なお、鼻水の状態で症状の原因を推測することもできます。サラサラとした鼻水が出る場合は花粉症、ねばねばした鼻水の場合は風邪を疑いましょう。

発症時間で見極めることもできる!?

発症する時間帯も、風邪か花粉症かを判断するポイントになります。意外と知られていないのですが、花粉症の症状が現れる時間には波があります。風邪は朝から晩まで辛いものですが、花粉症の場合は昼間は平気なのに朝・晩が特に辛いと感じる人が多くいます。

 

アレルギー発症時間に波がある理由のひとつに、「自律神経の働き」があります。昼間、仕事などで緊張しているときは交感神経の働きで血管が収縮し、ある程度アレルギー症状が抑えられます。しかし、夜に仕事が終わってリラックスすると、副交感神経の働きによって血管が緩み、アレルギー症状が現れ始めてしまうのです。

花粉症の人は口腔アレルギーにも注意?

花粉症の方は、花粉に似た構造の食物を食べると、まれに口腔アレルギーを引き起こすことがあります。つまり、口腔アレルギーが出ている場合は風邪ではなく花粉症が疑われるということです。

 

スギ・ヒノキの花粉症の方が注意したい食べ物……トマトなど

ハンノキ・シラカンバの花粉症の方が注意したい食べ物……リンゴ・モモ・大豆(豆乳)など

ヨモギの花粉症の方が注意したい食べ物……人参・セロリなど

ブタクサの花粉症の方が注意したい食べ物……スイカ・メロンなど

風邪予防も花粉症予防も基本は同じ

風邪予防の基本でもある手洗い・うがいは、花粉を体から払い落とす行為でもあります。風邪と花粉症が蔓延するシーズンは、両方を予防するためにも手洗い・うがいを徹底するように心がけましょう。

なお、現在のスギ花粉症の治療には「舌下免疫療法(※)」が効果的です。安全性も高く、半年~数年続ければ症状が軽減されます。色々な新薬も出ているほか、レーザー治療も保険適用されるため、しっかり治療したい場合は病院で相談するとよいでしょう。

 

規則正しい生活で自律神経を整え、自己免疫力を上げる努力をして風邪も花粉症の症状も緩和させましょう。

 

※舌下免疫療法とは、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を含んだエキスを舌の下につけて、体内に吸収させる方法です。これを継続してすることで、アレルギー症状を緩和させていきます。

松尾有希子(まつお ゆきこ)先生

松尾有希子(まつお ゆきこ)先生 三茶おはな耳鼻科 院長

「聖マリアンナ医科大学」を卒業後、「同大附属病院耳鼻咽喉科学教室」に入局。「新小岩すばるクリニック」院長を経て、2016年3月に「三茶おはな耳鼻科」を開院。娘を持つ母親として、30~40代の働くママも利用しやすいクリニックを目指し開院。院名の「おはな」には、「お鼻」と「お花」、そしてハワイ語で家族を表す「オハナ」の意味が込められている。

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